手間をかけるほどに
格別に甘いとうもろこしが育つ。

とうもろこし生産者

代表 山内 貴紀さん

北海道北見市出身。美幌農業高校(現美幌高校)食品科学科卒業。オーストラリア、シドニー、カナダのフランス料理店でシェフ見習いをした後、世界一周を経験。地元へ戻り地産地消レストランを開店。そこでのご縁によって、憧れていた農業の道へ。家族4人とダルメシアンの雑種ベンとともに美幌町の暮らしを大いに楽しんでいる。

生まれたばかりの朝陽を受けて、きれいに輝く淡黄色の粒。数あるとうもろこしの中でも、とびっきり甘いミエルコーンを愛おしむように手にとる山内さん。フランス語で「はちみつのような甘さ」という名前のとうもろこしとの出会い、よりおいしく育てるためのこだわり、美幌町での暮らしぶりなどを奥さまとともにお聞きしました。

ふるさと納税の返礼品には
一番果だけを送付

皮が薄くてジューシー。糖度が17〜18度で、まるでフルーツのような甘さが特徴の「ミエルコーン」。くどくなく、さっぱりとした甘みで、採ってすぐならば生のまま食べてもおいしいと評判です。
「ふるさと納税の返礼用には、1つの株から採れる1本目“一番果”のみを送っています。粒が大きく、甘さがのっている格別なとうもろこしです」
そう語る山内さんは、フルーツコーンとも呼ばれているとうもろこしを1本1本ていねいに収穫しながら、農業の道へ進むきっかけとなった出会いについて教えてくれました。

このとうもろこしを作りたいと
就農を決意

もともと食に興味があり、高校卒業後に世界中でおいしい作り方を追求していた山内さん。北見へ戻って開業した地産地消レストランで、ある出会いがありました。
「ミエルコーンをはじめ新鮮な野菜を卸してもらっていた美幌町の農家さんが離農すると聞いて……このおいしいとうもろこしを自分の手で作ってみたいと突き動かされました。そして、農業の道へ進もうと決めたのです」
山内さんは、みらい農業センターで学ぶために家族とともに移住。引き継いだ農地や家をセルフリフォームして2018年に就農し、美幌町での新しい暮らしが始まりました。

手間と愛情をたっぷり注ぐ
マルチ栽培で育成

「ミエルコーンは、とにかく鮮度が命です! できるだけ早い時間に収穫し、すぐに予冷して、その日のうちに出荷しています」
収穫時期には4時に起きて、他の野菜類を含めお昼までには採り入れるという山内さん。手間と費用がかかるというマルチ栽培にこだわっています。
「畝や野菜の株元の土をポリエチレンフィルムなどで覆う栽培方法です。地温や湿度を調節でき、雑草が生えにくいので野菜たちが日光や肥料をたっぷり吸収できるというわけです」
こうして大切に育てられたミエルコーンは、粒がそろっていてきれい。上まで実が詰まっています。
「茹でておくと息子たちがぺろりと食べてしまいます」と、山内さん夫婦。「コーンスープやかき揚げもおすすめです。外でのBBQのとき、皮のままアルミホイルに包んで炭火の中に入れておくと、旨味がさらに凝縮されてびっくりするほど香ばしくておいしいですよ!」

あたたかなサポートと
美しい風景に、じわっと感動

一日の作業を終えたら、ベンの鎖を外して畑を走り回らせるそうです。広い敷地を全速力で走り回り、5分後には疲れ果てて山内さんのところへ帰ってきます。
「畑の奥には馬が放牧されている丘があります。農作業中にふと顔を上げて見える風景に、いつもじわっと感動してしまいます」
夜には星空が美しく、月が出ているときは自分の影が見えるほど明るいよねと夫婦で顔を見合わせます。
「農業初心者の自分たちをたくさんの人たちが助け、背中を押してくれました。本当にありがたい。とてもあたたかい町です」

おいしいとうもろこしを
長く作り続けたい

ミエルコーンは生産者が少なく、山内さんが育てたものはほとんどが地元で消費されるため、道東以外で楽しめるのはふるさと納税の返礼品だけです。
「おいしかったよと言っていただいたり、リピートしていただけると、うれしいですね。返礼品として全国の方々に食べていただけるのを誇りに感じています。これからも手間を惜しまず、より品質の良いとうもろこしを長く作り続けます!」
口の中いっぱいに広がるミエルコーンのジューシーな甘みには、おいしいものを届けたいという山内さんの願いも甘やかに香っています。

この返礼品をシェアする
ふるさとSTORYへ
美幌町