まちの食材を
おいしい料理に仕立て
人と人をあたたかくつなぐ

まちの洋食屋 らぐぅ

野口富弘さん
(株式会社フォンブラン 代表取締役)

空き家だった古民家を改築して、2015年にオープン。「らぐぅ」は、仏語で煮込み料理の意味で、お店のおすすめであるシチューを連想してくれるようにと命名。美幌町の野菜や食材のおいしさをさらに引き立てる、丹精こめた手作りメニューが町民や観光客に人気。店舗2階にパン工房も併設している。

美幌町の食材を丸ごと20時間煮込んだデミグラスソース。このこだわりのソースを使った牛タンシチューや煮込みハンバーグが、訪れた人たちのお腹と心を満たしています。モットーは「食を通した職とのつながり」という代表の野口さんに、開店を決めるまでの経緯やさまざまな活動を通して伝えたい想いなどを教えていただきました。

障がいのある人に
自立できる場を創りたかった

お父さんの転勤で、小学5年生のときに美幌町へやってきた野口さん。北見市の高校や札幌の大学へ進学後、北見市内にある社会福祉専門学校で介護福祉士の資格を取得し、福祉関係の仕事に就きました。
「障がいのあるお子さんと接するうちに、いくら自立を目指したくても環境が整っていない現状を目の当たりにしました。だったら、自分がそういう場を創ろうと決心し、まずはパンの製造・販売を始めたんです」(野口さん)
障がいのある人にも飛び込みでの営業・販売を任せたそうです。当時としては、大変珍しいスタイルだったと言います。

他では食べたことがないほど
おいしい美幌町産の野菜に感動!

北見市で福祉の仕事をしていたとき、たまたま美幌町産のじゃがいもとかぼちゃをいただいた野口さん。「バツグンにおいしくてびっくり!当時から美幌町は野菜の質がいいとわかっていました」。そして、お店をオープンするときには迷わず、美幌町産の野菜を使おうと決めていました。
「まちづくり協議会のイベントで知り合った、有機野菜づくりに熱心に取り組んでいる一戸農場さんからじゃがいもをいただいたんです。他では食べたことがないほどにおいしく、特にインカのめざめはまるでサツマイモのような甘みと食感でした。にんじんも甘かった。感動しました」
野口さんと美幌町産野菜とは、まさに運命の出会いだったということでしょう。

古民家を改築し
昭和の趣ある洋食屋を開店

さらに、もう一つの運命的な出会いがありました。野口さんの自宅から100mほどのところで、築60年の一軒家が空き家になっていたのです。
「内装も外構も改築して、昭和の趣を残した雰囲気に創り上げていきました。力仕事もこなしましたが、いい汗を流せました」
こうして、2015年春に「まちの洋食屋 らぐぅ」が誕生。プレオープンでは、牛タンシチュー、オムライス、ハンバーグの3品だったメインのメニューは、いまでは焼きカレーやステーキ、パスタなどを加えて15種類ほどになり、デザートも充実しています。
野菜はすべて一戸農場の有機野菜を使用。豚肉は、ふるさと納税の返礼品にも選ばれている「ミートテック」の北斗ポークを取り入れています。北斗ポークは、ジューシーで柔らかな食感。口の中で脂身がふわっととろけます。
「美幌町には質の高い食材がいっぱい! おいしい料理を通じてまちのPRにお役に立ちたいですね」

まちづくりイベントを推進し
高校での食育事業も担当

野口さんは、お店を運営しながら美幌のまちづくりにも積極的に取り組んでいます。
まちの野菜や工芸品、加工品などが集うマルシェ「BIHORO BASE」にはコンセプトづくりから携わり、いまでは年に数回開催される人気イベントになっています。「らぐぅ」としてパンを販売しながら町民とのコミュニケーションを深めています。
また、美幌高校で地域資源応用科の特別講義を担当し、地場産品を活用した食育事業の一環として料理指導も始めています。

おいしい料理でまちをPRし
食であらたな職を生み出す

野口さんの夢は、まだまだ続きます。
「いまもっとも注目しているのが、オホーツク産の小麦なんです。それを使ったパスタやパン、ケーキのお店をあらたに作りたいですね。オホーツク産小麦の品質の高さとおいしさをもっともっと広めていきたいです。また、障がい者雇用のさらなる拡大につながるような販売事業も見すえています。私自身の福祉への理念をさらに具現化していけるよう考えています」
町民や観光客においしい料理やパンを提供しながらまちをPRし、福祉事業との融合にも精力的に向き合っている野口さん。らぐぅの手作りシチューは、人が人を想う優しさが隠し味になっているようです。

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