家族みんなで心をこめて
おいしいじゃがいもをつくり続ける。

馬鈴薯生産者

杉原 克己さん
(美幌町食用馬鈴薯振興会 会長)

両親が美幌町で就農。美幌農業高校在学中に農家を引き継ぐことを決意し、以来40年間、畑作に尽力。妻・20代の息子とともに主に馬鈴薯づくりに励んでいる。現在は、美幌町食用馬鈴薯振興会会長として、よりおいしいじゃがいもを消費者に届けようと町の生産農家とともに研究を重ねている。

ゴツゴツの外観からは想像もできないほど、ほくほくとした食感のじゃがいも。実にたくさんの種類がありますが、美幌町は「男爵」「きたあかり」をはじめ「サッシー」という北海道でも珍しい品種の産地として知られています。長年、おいしいじゃがいもづくりに力を注いでいる杉原さんご一家に、農業にかける想いやおすすめのじゃがいも料理などを教えていただきました。

美幌町は
おいしいじゃがいものふるさと

広大な農地がどこまでも続く美幌町。中でも馬鈴薯は町の主要作物となっています。
日中に太陽の光と炭酸ガスでじゃがいもの葉に蓄えられたエネルギーは、夜に糖分となって地下へ。美幌町のように昼と夜の気温差が大きいほどでんぷんとして蓄えられ、おいしさが凝縮されるというわけです。
北海道のじゃがいもを代表する「男爵」は、ほくほくとした食感と豊かな香りが人気。ポテトサラダやコロッケをはじめいろいろな料理に向いています。
黄色の肉色が特徴の「きたあかり」は、カロチンが豊富。甘みがあり、油脂との相性がいいのでフライドポテトやじゃがバターにすると、思わず「おいしい!」と歓声が上がります。

地元でもなかなか手に入らない
希少なじゃがいも「サッシー」

見た目や大きさは男爵に似ている「サッシー」は、フランス原産品種。男爵よりも少しトロンとした食感と甘み、そして食欲をそそる黄色い肉味が特徴で、まさに栗のようなじゃがいもです。
煮崩れしにくいので、煮物にぴったり。北海道でも、生産している農家は少なく、美幌町産のサッシーもほとんどが道外へ送られるため、ふるさと納税の返礼品としてのみ味わっていただけます。
よりおいしく食べるコツは「熟成させること」と、杉原さんは力説します。「新じゃがも、もちろんおいしいのですが、味わいや風味が若い。冷蔵庫の野菜庫スペースに余裕があるならば、数ヵ月から半年くらい寝かせてみてください。味がなじんできて、ほくほく感が増します。これぞサッシーという味わいに驚かれると思います」。

両親の背中を見て育ち
農家を継ごうと決意

じゃがいもの収穫時期には、朝7時から夕方5時半まで、ずっと畑仕事という杉原さんご一家。両親がまちから移り住んで就農を決めたときは、まだ原野だった土地の開拓から始めたそうです。
「のこぎりで木を切り、根株をみんなで引っこ抜いて……まさに朝の連続テレビ小説の世界そのものだったと、杉原の両親から聞いています」と、話してくれた奥さま。そんな両親の姿を見ながらも、農業にはさほど興味がなかった杉原さんでしたが「気づいたら、ずっと頭の中にありました。進路を決めるときには、継ごうと決めていましたね」と振り返ります。
90歳を過ぎたお母さまは、もう畑には出ないもののお元気に一家を見守っています。奥さまも「家族が同じ仕事をしているのはとても幸せだと思います」と、おだやかな表情を見せてくれました。

おいしいという笑顔に
すべての苦労は吹き飛ぶ

いまでは機械化やIT化が進み、商品の選別や段ボール詰め、貯蔵するためのJAびほろの施設も充実しています。
「とは言っても、収穫時期は土や砂との戦いです。一日2回シャワーを浴びても全身真っ黒。マスクや帽子のラインに沿って黒い線ができますよ」
決してラクな作業ではないものの、「食べた方から、おいしかった!美幌のおいもは最高ですよね、と言っていただけると、すべてが吹き飛ぶほどうれしい」と、杉原さんご一家の顔がほころびます。

研究熱心な生産者とともに
商品の質をレベルアップ

3代目となる息子さんは、就農6年目。「まだ、じゃがいもの収穫作業は任せてもらえない」と、少し残念そう。それほど繊細な作業で、日々変化する天候や湿度に的確に対応する力が求められるのでしょう。
「美幌町のじゃがいも生産者は、みんな研究熱心。どうしたら品質のいい商品を届けられるか、定期的に研修会を開催してレベルアップに努めています」
農家が誇りと情熱をもって育成に取り組める環境をさらに整えていきたいと語る杉原さん。その視線の先には、じゃがいもをおいしいと頬張るたくさんの笑顔が映っているようでした。

この返礼品をシェアする
ツイート
ふるさとSTORYへ
美幌町